研磨・研削
正確に、椅麗に、早く、研磨し脱着する為に、多彩な設備も熟練の技術で使い分け、文字通りヘッドに磨きを掛けていきます。
研磨作業
研磨作業といっても削る作業と磨く作業の2つがあります。
右の写真はベーダマシン(大型ベルト研磨機)を使ってアイアンヘッドを削っているところです。
写真はサンドウエッジのバンス角を削って変更する作業を行っているところです。当社では荒鍛造されたヘッドを研磨して製品にするような作業は行っておりません。
ヘッドの重量調整やソール角の変更等の作業が主になります。よく小さなベルトサンダーがショップに設置されていますが、小型機ではベルトの周速が足りず、正確に椅麗に早く研磨することが困難です。この機械はあくまで削ることがメインで、椅麗なフェアーライン(サテン)仕上げやミラー(鏡面)仕上げにするには別途大型の両頭バッファーにコンパウンドを用いて廉き上げる作業が必要になります。
右上の写真はアンステイッチドバフ(縫い目なしバフレース)を使い、塗装面用のコンパウンドでヘッドの塗装面を廉き上げているところです。
バフ掛け作業というのは磨き上げる作業のことで、磨く素材(塗装面や金属自体)や仕上げる方法によってトルクや回転数の違うモーターに適切なバフレースを装着して適切なコンパウンドを用いて作業します。磨くだけではなく、ナイロンバフ等で金属ヘッドの塗装剥離やサテン仕上げなどにも用います。当社では用途の違う大型から小型まで5台を作業内容によって使い分けています。その他、小型のバレル研磨機を使用することもあります。
ヘッド調整
右の写真は油圧式シャフトエクストラクターにクラブを固定して、ヘッドからシャフトを抜き取る作業をおこなっているところです。
シャフトを再利用する場合は慎重な作業が要求されます。加熱して作業しますが、極力低温で抜くことが最も重要です。加熱の方法にもノウハウがありますが、いかに強力なエクストラクターを使用するかも重要です。シャフト交換だけではなく、ヘッド内にグルーを注入して重量調整をすることもあります。
右の写真は接着したクラブのネックを加熱しているところです。
強度を確保するためにエポキシ系の接着剤を使う場合は24時間タイプが好ましいのですが、硬化するまで時間がかかるためこのように加熱して硬化速度を促進します。温度にもよりますが、通常約15分程度で次の工程(フェラル磨りあわせ、シャフトカットやグリップ装着等)に進むことができます。ヘッドのホーゼルとシャフトとの隙間がぴったりとしている場合はアクリル系の接着剤を使うこともあります。この場合は加熱不要です。